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about

vision

見たことのないレースを作る

繊維のまち・福井

私たちがこの地で目指すのは
まだ誰も見たことがない、新しいレースづくり

日本を代表するレース産地で
長年培ってきた技術
アパレルレース工場としての豊富な経験

時代をとらえた新しいアイデアと
誰もやらない方法で
レースの可能性を追求する

新しいデザインを、新しい世界へ
モノづくりの概念を越えていく

mission

福井の繊維工場を
次世代へ継承する

私たちは繊維のまち・福井の地で、新しい繊維工場を次世代へと継承していきます。ラッセルレースで培った技術を伝え、レースの概念を超えた商材づくりに挑み続けます。

新しい感性で、
個性ある商品を作る

アパレルレースで培った技術と経験をもとに、新しい感性で個性ある商品を開発・販売していきます。
ラッセルレースにくわえ、ホールガーメント式の丸編み技術も有する特異性を生かし、従来の概念にとらわれないモノづくりを進めます。

女性技術者の育成・
ジェンダーレスへの取り組み

業界初となる女性技術者の育成に取り組み、性別の垣根を越えて繊維業界を支えていきます。業界に新しい風を吹き込み、より消費者に近い視点を持ってモノづくりの幅を広げていきます。

people

創業から60余年。森川レースは3代目である社長のもと、社員数5名の少数精鋭で日々レースに向き合っています。近年は森川智菜珠、森川実咲も入社。それぞれの得意分野を生かしながら、新しいレースづくりに挑戦しています。
「森川レースのこれから」をテーマに、私たちが描いている未来について語り合いました。

森川実咲 Morikawa Misaki
製造・管理/丸編み

東京女子体育大学卒。コロナ禍を機にUターンし、森川レースに入社。ダンス講師としても活動中。2021年入社

森川英樹 Morikawa Hideki
代表取締役

大学卒業後にUターン。サラリーマンを経て結婚を期に編レース業界に入り30年。自社ブランド an dan te. の商品開発にも取り組み、その独創性が海外でも高い評価を得ている。

森川智菜珠 Morikawa Chinami
デザイン・経理・検品・販売

文化服装大学服装造形学科卒。衣料管理士資格保持。呉服屋にて4年間勤務を経て、母の他界を機にUターン。2020年入社

誰も見たことのないレースを作りたい

まず、これから森川レースでやりたいことを教えてください。

社 長 ラッセルレースを次世代へ残したい。けれど力仕事だし、電力費など維持が大変です。レース工場だけではなく、問屋や販売先、みんなで考えていかないと生き残れないという危機感がある。だからこそ、新しいものを作り続けることが大切です。誰も見たことのないレースを作っていきたいですね。
実 咲 Misaki ラッセルレースを残したいという思いは、私も一番に考えています。
社 長 30年間、一通りやってきたけれど、まだやっていないことがある。これまでは新しい企画、面白いことにチャレンジすることが最優先でしたが、楽しいだけではなく利益を追求していくことも次世代につなぐために大切です。
智菜珠 Chinami 経理を担当する身としては、やっとそっちを向いてくれてうれしい(笑)。そのためにも、皆んなでアンテナを張っていきたいです。けれど力仕事だから、女性には難しい点もある。それで丸編み技術を取り入れ、ようやく基礎が出来てきました。
実 咲 Misaki 丸編みに取り組んだ当初は、頼れる人がいなくて手探り状態でした。でも、課題を一つずつこ なしていくうちに、さまざまな人がサポートしてくれるようになりました。今は受注品の製造 が中心ですが、ゆくゆくは父がアンダンテでやってきたことを、丸編みでもやってみたいです。
智菜珠 Chinami 妹は体育会系なので、何事にもストイックで根気よく突き詰めて、最後までやり遂げるタイプ。私は経理と検品の担当ですが、今後は情報発信もやっていきたい。家族で経営していることは強みだと思っています。
実 咲 Misaki 機械作業ばかりだと視野が狭くなりますが、姉に相談するといろいろな解決策が見えてくる。二人というのは強みです。姉には私や父ができないことをお願いしたい。人と接するのが上手だし、発信もうまい。互いに得意分野を生かしたいです。

レース工場は遊び場でした。
実家のような存在

姉妹ともに福井にUターンし、親子で一緒に仕事をするようになり4年が経ちました。

智菜珠 Chinami 子供のころから、父と母の仕事ぶりを見て育ってきたので、自然と仕事に向き合えました。
実 咲 Misaki 福井に帰ってきて欲しいと言われたことはありませんでしたが、母が亡くなり初めて森川レースのことを考えました。それまで森川レースがなくなるかもしれないと考えたことがなかった。工場の中で三輪車で遊びながら育ってきたので、あるのが当たり前でした。
智菜珠 Chinami レース工場は実家と同じ感覚、遊び場でした。ちょうどコロナ禍で着物接客の仕事ができなくなり、リモートに変わりつつあった。そのタイミングだったので、福井に帰って父を支えようと自然と思うようになりました。
実 咲 Misaki 私は東京のパーソナルジムに就職も決まっていたけれど、母の病気のこともあり福井での就職も考え始めていました。そんな時にコロナ禍となり就職の状況も変化し、母が亡くなるタイミングも重なって、導かれるように福井に戻ってきました。いまの3人の関係や仕事ぶりを、母は喜んでいると思います。
智菜珠 Chinami 福井にいると人の温かみも感じます。これからもっと、いろいろな人と仕事をしていきたいです。

オープンにすることで
新しいアイデアが生まれる

3人のコミュニケーションの取り方は?

社 長 週一回、必ずミーティングを行なっています。スケジュール確認や業務確認などかな。
実 咲 Misaki 商談や企画が進行している時は、家でもその話をしていますね。
智菜珠 Chinami 3人で集まらなくても、姉妹で話していることを、いつの間にか父に話していたり。
実 咲 Misaki みんな、よく喋るんです(笑)
智菜珠 Chinami 昔からコミュニケーションが活発な家族。隠し事もない。全部、言っちゃう(笑)
実 咲 Misaki 父はアイデアを思いついたら、すぐに人に全部話しちゃうんですよ。誰にでも相談して、意見を求める(笑)
智菜珠 Chinami メディア取材でも工場見学でも、全部大っぴらに見せてしまう。「オープンにしすぎ」と同業者から注意されるほど。でも、私はいいことだと思っています。皆んなでいいものを作っていけばいいと思うので。
社 長 人に話すと客観的になれますから。皆さん、あまりオープンにしないでしょう?でも、オープンにすることで人からアイデアをもらえるし、垣根をこえることで新しい発見がある。出会いやコラボレーションが生まれます。レース生地だけ作っていても成り立ちません。
智菜珠 Chinami アイデアを盗むのではなく、互いに高め合う関係づくりを父は目指しているんだなと感じています。だから、新しいモノづくりができるんでしょうね。

別の世界にいたから、
固定概念がないのかも

どんなふうにアイデアが浮かぶのですか?

社 長 レース産業に携わる前は、インストラクターの仕事をしていました。全く違う業界で働いた経験があるから、自由にアンテナを張れるのかもしれません。
実 咲 Misaki 固定概念がないんですよね。私も違う世界から入ったから分かるけど、まだ父に追いつけない。
社 長 今は目の前のことで精いっぱいだろうけど、これからだよ。
実 咲 Misaki 姉はまたタイプが違い、接客の仕事が得意。コミュニケーションの取り方が上手いんですよね。姉が東京の文化服装学園で学んでいた頃も一緒に過ごしていたから、モノづくりのスタンスも見てきました。それを生かしてデザイン企画や販売をもっとやってほしいです。
智菜珠 Chinami 私には妹の世界観が新鮮で、新しい着眼点が生まれる気がしてワクワクします。物事を客観的にとらえ、先を見すえて行動できる人だと思います。姉妹でも物事のとらえ方が違うので面白いですね。
実 咲 Misaki でも、不思議と意見がぶつかることはないんですよ。どれが最善か話し合って決めることができる関係。お互いに違う着眼点を持っていることは強みです。父の目指すモノづくりが、これからは私と姉が目指すモノづくりになっていく。3人で意見を出し合いながら、お互いが得意な分野を生かしてアイデアを実現させていきたいです。